為替の固定相場制について

引き続き、為替の変動相場制と固定相場制についてです。
前回は為替の変動相場制についてお話ししましたので、今回は為替の固定相場制について。

国民所得の改善を目的として閉鎖経済体制国が財政支出の増加を行った場合、財政政策の点ではどうなるか。
固定相場制の場合も、変動相場制の場合と同じく一時的には国民所得と金利の両方が増加・上昇します。
また、解放経済体制国においても、小国の為替を国際資本が買い取ることになるでしょう。
ただし、変動相場制と違うのは、固定相場制の場合国際資本が流入することによって通貨高が起こるのではなく、マネーサプライの増加による金利の低下です。
金利が低下すると国民所得が増加します。
これはクラウディングアウト効果の低下から。
結局のところ、この場合も世界基準金利に並ぶまでに金利は低下するのですが、それによって相殺されるのは財政政策効果ではなく、クラウディングアウト効果です。

さて次は金融政策ですが、閉鎖経済体制国が金融緩和にのりだすと、国民所得とマネーサプライの増加と、金利の低下が起こり、開放経済体制国は小国の為替を売ることになるでしょう。
すると、固定相場制の場合にもたらされるのは、国内におけるマネーサプライの減少と金利上昇です。
金利が上昇すると、民間投資と国民所得の両方が減少します。
世界基準金利に並ぶまでに上昇し・・・結局のところ金融政策による効果を相殺してしまうのが、固定相場制です。

為替の変動相場制について

為替の変動相場制と固定相場制について、もう少し詳しく説明しましょう。
まずは、変動相場制から。

変動相場制が承認されたのは、1976年のIMF暫定委員会でのことです。
ジャマイカのキングストンでのことだったので、「キングストン体制」と名がつけられています。

変動相場制の特徴としては、国民所得を良くしようと閉鎖経済体制の国が財政支出を増加のためなのですが、これには国民所得が上がることにもなりますが同時に金利も上がることになります。
逆に解放経済体制の国においては、世界基準金利よりも小国の金利が上回ってしまうため、その小国の為替を国際資本が買い取らなくてはなりません。
国際資本が流入すると通貨高が起こります。
マネーサプライの効果は国内ではありません。
通貨高が起こると、純輸出と共に国民所得が減少し、その結果金利も低下します。
金利の低下は世界基準金利と並ぶまでになり、結局のところ財政支出による効果が相殺されるのが、この変動相場制です。

また、金融政策においては、上記と同じく閉鎖経済体制の国が金融を緩和させようとすると、国民所得やマネーサプライは増加しますが、逆に金利は低下します。
そして開放経済体制の国はというと、小国の為替を国際資本が売らなくてはなりません。
こうしてもたらされるのは、国際資本の流出による通貨安です。
通貨安が起こると、純輸出と国民所得が増加し、結果金利は上昇。
こちらも世界基準金利に並ぶまでとなり、金融政策の効果は相殺どころか上積みとなるのです。

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